こんにちは。
今回は、よく聞くわりによく知らない、繰延税金資産について書こうと思います。
株式投資をしていると、「繰延税金資産」という言葉を目にする機会があると思います。
「繰延税金資産の取崩しに関するお知らせ」とか、「繰延税金資産の計上に関するお知らせ」といったものですね。
この繰延税金資産に関するお知らせが出てくると、その会社の最終利益が大きくプラスになったりマイナスになったりします。
繰延税金資産が理解できるようになれば、会社の将来性を判断する為のひとつの材料として使えるようになるはずですが、実は意外に難解で、ネットで検索してもわかりやすく解説しているところは少ないです。
そこで今回は、この繰延税金資産について、出来るだけわかりやすく、誰でも理解できるように、お伝えしてみようと思います。
因みに今回のお話しは、大枠をつかんでもらう為のものですので、実務担当者向きではありません。
あくまで株式投資において、ざっとどんなものか理解するためのお話しですので、どうぞご了承ください。
早速ですが、まず始めに、繰延税金資産とはそもそも何かということです。
これは実はとても簡単なことで、皆さんの周りにも良くある、いわゆる「クーポン券」ですとか、「割引券」というものが、性格的に近い感じです。
繰延税金資産を理解するために、まずはこのクーポン券の性格について説明いたします。
クーポン券とは、よくお店等に行くと貰える、「次回ご来店時に〇〇円割引します」という、アレのことです。
このクーポン券は、条件さえ満たせば、支払い時に現金と同じように使用できますが、あくまでクーポン券であって、現金ではないという事に注意しなければなりません。
例えば、あるお店で使用できる、5000円のクーポン券を持っているとします。
そのクーポン券が、近所のいつも使っているお店のもので、有効期限にも余裕があり、今後も使用する予定があるものだとしたら、これは、間違いなく5000円の価値があるといって良いでしょう。
しかし、同じ5000円のクーポン券でも、たまたま出張で寄った先のお店のクーポン券で、有効期限内に今後出張の予定も無く、まず、利用する事が出来ないというものでしたら、とても5000円の価値はありませんよね。
同じ5000円のクーポン券でも、使用できる可能性が高いか低いかで価値が大きく変動してしまいます。
前述のとおり、クーポン券は現金ではありませんので、使用できなければただの紙切れとなってしまいます。
繰延税金資産も、性格はこのクーポン券のようなものです。
どのようなクーポン券かといいますと、「次回法人税を支払うときに〇〇円割引します」というものです。
当然クーポン券ですから、お店のものと同じように使用するには条件があります。
と・・・少し記事が長くなってしまいましたので今回はこの辺で。
次回はこの繰延税金資産を使用できる条件等を、クーポン券に当てはめて説明したいと思います。
ここまで読んで、繰延税金資産というものに興味の持てた方は、是非繰延税金資産とは②をご覧くださいね。
ではでは今回はこの辺で。